夫婦関係の修復事例

依頼者
Kさん(40代)
お相手
Aさん(30代)
結婚生活
8か月
相談内容
離婚を回避を希望
復縁難易度
難易度: E(話し合いが困難)
修復期間
9か月

熟年離婚される夫の特徴がわかる修復事例

Kさんと奥様のAさんは2年程度の交際を経て入籍され、結婚8ヶ月、お子さんなし。

入籍時にマンションを購入され居住されていたとのこと。2人共に仕事の多忙さが原因で帰宅時間が遅かったそうである。

2ヶ月前からKさんが帰宅されても奥様が無口で、週末はご主人であるKさんに行き先を告げず外出されるようになり(不在がちになり)、月曜は外泊 先からの出勤をされているようで月曜の夜まで帰宅しないことが続くようになったとのこと。平日もほとんど無視の状態で会話ができなくなったとのことである。

Kさんから奥様に対して、メールで行き先を尋ねたり、無視について責めたり、こちらも仕事で疲れている、どこに行っているのかなど元カレとの浮気や職場での不倫を疑う言葉を送信されたり、生活態度のことで抗議をされたそうであるが、まったくの無視の状態に陥る。

平日の夜に 無視について感情を乱され、激しく言葉で責めてしまわれたそうだが、奥様の様子が更に変化したとのこと。平日も帰宅されなくなり、着替えなどが徐々に持ち出され、強引に別居をされてしまったとのこと。メールにて行き先を尋ねたり、身勝手な行動に憤慨していることを伝えるが応答がない。電話を入れても取らな い。実家に電話を入れた際に義父から「本人が限界と言っています。離婚を前提に別居したいと帰って来ている。一緒に暮らす意味がないと思えるなどと言っている。甘やかせて育ててしまったから、申し訳ない。親戚の手前、自分としては(離婚)賛成できないと言っているが聞いてくれない」と言われ、離婚を要求されたそうである。

Kさんから当方に相談。事情をお聞きする。

結婚までの交際の経緯、同居後の経緯、異変が起きるまで結婚当初か ら、無視・別居に陥るでの経緯について33項目のチェックシートによる判定を実施し、奥様からの言葉の原文などから奥様が向き合う意思が低く、離婚したい意思が強いこと、話し合うこ とに苦手意識を持っていること、奥様と義父に自分にも非があるという意識がなく被害者意識が強いことが判明する。チェックシートからKさんが同居後に奥様 の話を聞こうとしない、聞き入れないなどこの3ヶ月は奥様との会話がほとんどなく、コミュニケーション不足が異変(奥様の気持ちの変化)の原因と判明す る。奥様の無視の理由に言ってもわかってもらえないなど放棄の心理、つまり離婚したい心理である。失望や疲労から強く離婚したい気持ちがあり、愛情や甘え は残っているが不信感が強いことを提示す る。

非の自覚についてKさんに課題に取り組んでいただき、奥様の気持ちの理解、奥様が結婚生活につ いて考えていた理想とKさんの言動の相違、家庭での居心地、夫婦としての気持ちの温度差、結婚前にお互いがどういう気持ちだったのかを確認し、お互いの愛 情について分析提示し、奥様の無視や外泊(実家への甘え・逃避)についてのKさんの非の自覚についての謝罪について考えていただき、奥様の言葉の原文※か ら奥様が感じていたKさんとの暮らしについての不満・不安=裏切られたと感じたこと、について、きちんと理由を考えて」いただき、奥様と義父に対する謝罪 をするための非の自覚や反省をしていただき、義父に離婚についての決断を3ヶ月保留して欲しいことやこの問題についての対話を求める内容の手紙を送ってい ただく。数日後、電話で話し合いについての返答があり、当方の作成したマニュアル厳守で義父と居酒屋で面会していただき話し合われ、3ヶ月の猶予は承諾し てもらえ、義父に考えや謝罪は理解をしていただけたが、浮気の可能性を疑い続けるなど言葉の暴力など、不信と敵意の言葉を多く向けられてしまう状態。この面会で言われたことを良く考えていただき、奥様 に向き合うことへの安心をどう伝えたいかについて課題に取り組んでいただく。義父に対して1週間の冷却の期間を置く。1週間後に電話で義父に先日の面会の お礼と落ち着いた頃に奥様本人と話がしたいことを伝えていただく。義父の意見としては奥様本人が望んでいて安心と感じる提案は現状ではKさんからの離婚承 諾の返答をしてもらうことしかない状態はないかとのこと。Kさんに課題として奥様のその強い離婚要求についての考えを聞く姿勢を示すことについて考えてい ただくことと、離婚したくない理由説明について、考えていただく。

義父の協力で実家でのKさんと奥様の話し合いが実現するが、実家で両親を交えての話し合いであったが奥様はKさんからの謝罪については「どうしても許せない、二人で暮らし続けられない、復縁はないです。もう終わったこと、性格の不一致です。弁護士に相談して離婚調停も考えています。幸せじゃない、決意は変わりません。生活費も財産分与は求めたりしません。モラハラの証拠のメールはあります。離婚届を書いて下さい」と聞き入れてもらえず、「結婚については間違いだった」との言い分で、離婚撤回についての話は平行線のままとなる。

義父の提案で1ヶ月程度の冷却の期間を置く。

数週間後、義父からの呼び出しで居酒屋にて面会をされる。最近の奥様 の様子についての話があり、話し合いなどはしばらく(3ヶ月くらいと当方は解釈・提示)は保留にして欲しいことや連日のメール送信を控えて欲しいことを言われる。(当方では対話の回復までメールはしないよう指示していたが、Kさんは毎晩、謝罪や近況などをメールされていたそうである)当方からKさんに対してこの状態でメールを一方 的に過多に送信することは相手の心の領域に負担をかけていることなど対処について厳重注意と理由説明を行う。

メールを一方的に送信した非について自覚していただき課題として謝る 通話の内容を考えていただ き、奥様の携帯にコールしていただくが出てもらえず、留守電に伝言を入れていただく。

1ヶ月が経過した頃、奥様から毎日が辛くて実家での毎日が苦痛だから 早く自由になりたいとの メールが来る。当方にて文面を分析し、本人に「気持ちはわかったので会って話したい」を返答することと、義父に連絡をするよう指示する。義父の配慮で翌週 の週末に実家で話し合いをすることになる。

この話し合いで、奥様から、Kさんが同居中にいつも夜は不機嫌そうに帰宅をして、話しかけても無口で会話がな かったこと、週末も部屋で無口な状態で1人でTVやネットを観たり、一緒に外出したいことを伝えても返事をしないことなど入籍してから交際時と態度が急に 冷たく変わった不信について話をされてしまう。

信用できないと感じたこと、週末も夜も孤独だし重苦しい雰囲気に耐えられなくなり、週末の朝に実家に帰るね と話しても聞いていたのか、聞こえていなかったのか返答がなく、週明けに帰宅しても無視の状態で、繰り返すうちに急にメールで外泊は誰と浮気をしている、 など疑心のメールを一方的に入れられてしまい怖くなった、との不満を言われてしまう。

Kさんにも言い分があるはずだが当方のマニュアル厳守で言い分を聞い て、聞き終わってから理由を説明するスタンスの話し合いをしていただく。(Kさんは、奥様が帰宅して家事もせずにリビングで寛いでいたことや連日、夕飯が 惣菜やコンビニ弁当で、理由は仕事で疲れている、など。)

Kさんから3人に対して離婚したくない理由の説明と謝罪、今後、どうしたいかの約束の提案などを マニュアルに沿って話していただく。

話し合いの結果、義母から、離婚は保留して、ちゃんとこれからきちんと夫婦としてやっていって欲しいことやわずか数ヶ 月で離婚では式にお祝いに来てくれた親戚や同僚、友人に残念な報告になってしまうことを指摘され、離婚は撤回する方向での話しに至る。

急に同居再開は奥様の心の負担になることから困難と判断し、離婚したい心理を尊重し、当方から Kさんに奥様と恋人として の交際から始める提案をする。Kさんから電話で奥様に伝えていただき合意を得られる。

数日後、奥様からメールで、週末にマンション以外の場所で、という条件で面会に応じる連絡があ り、奥様と再度、恋人として向き合っていただき、週末に外食やコンサートに出かけていただき、数ヶ月が経過してからきちんと考えの伝達や相手の気持ちを確 かめる話しができるようになる。

当方の作成したマニュアルに従って離婚したい心理を察した向き合うこ とを継続していただく。特に待ち合わせなどの事務連絡と通話可能時刻の確認以外でのメールの送信を控えていただき、気持ちや感情の伝達にメールは使わない指示を厳守していただく。

義父の提案で話し合いを兼ねた4人での外食に出かけられ、離婚したい心理の理解を謝罪に含め て、思いやりについて今回のことで感じた こと、自分の態度や性格についての謝罪、一緒に家族として生活してもらえるのであれば考えることは約束できる、今後のことについての考えの伝達をしていただき、奥様から今後の同居再開についての了承を得る。週末をマンションで一緒に過ごされるようになる。

奥様の引越しが完了し、マンションでの同居生活が始まり修復に至る。